品川メンタルクリニックのTMS治療

TMS治療の適応と治療実績

Indications and results

当院は自由診療の強みを生かして、
TMS治療の適応範囲を広げて対応しています。

保険診療のTMS治療の対象は「既存の薬物療法で効果が無い中等度以上のうつ病」に限られていますが、当院は自由診療の強みを生かして、適応範囲を広げて対応しています。

TMS治療をおすすめする方

Indications for TMS therapy at our clinic

当院では、次のような方にTMS治療をおすすめしています。

  • 薬物治療で改善がみられない方
  • 薬物治療による副作用がつらい方
  • 薬を減らしたい方
  • 薬による性機能障害を気にされる男性
  • 妊娠を考えている、あるいは妊娠中の女性
  • 授乳中の女性
  • 受験生や勉強中の方

上記以外でも対応できるケースがたくさんありますので、詳しくは診察時にご相談ください。
一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療を心がけています。

治療ガイドラインや自由診療について

Views on guidelines and self-pay care fee

2019年6月から、日本でも《うつ病へのTMS治療》に保険診療が適用されるようになりました。これはうつ病に苦しむ患者様にとって、とても大きな一歩です。

保険診療の内容を簡単に紹介しますと、既存の薬物療法で効果が出ないうつ病患者が、特定の施設・機器でTMS治療を行う場合に、治療開始から6週間以内に行ったTMS治療に対して保険が適用される(3割負担で1回3,600円、診察費・入院費・処方料などは含まれません)というものです(30回が上限)。1回40分の治療を週5回ペースで受けることが前提となり、通常は入院しての治療になります。

保険診療は「国民に平等な医療を提供する」ことが使命であり、高額なTMS治療をうつ病治療の中心にすえるのは難しいでしょう。「薬物治療を中心にしつつ、薬が効かない場合にTMS治療」という手順は合理的であり、このさじ加減は治療ガイドラインという形でかなり具体的に定められています。

ところで、うつ病を含めた精神疾患の多くはその全容が解明されたわけではありません。いまだ不明な点も多く、治療法も仮説と検証を繰り返して現在も発展し続けています。医学的な知見や技術は日進月歩であり、特に海外でのそれらは常に日本の保険診療のはるか未来(典型的には10年くらい)を先行しているのが現実です。
こうした先進的な医療を受けるチャンスを確保できるのが自由診療の最大の価値のひとつであると、私たちは考えています。

本来は「患者が求める治療」「医師が勧める治療」「病気にとって最適な治療」「治療ガイドライン」の全てが過不足なく一致することが理想ですが、それぞれにズレがあることは決して珍しいことではありません。このズレを修正し、現実にすり合わせていく過程がインフォームドコンセント(医療的な説明と合意)であると考えます。

このような事情から、患者様にとっても社会にとっても、保険診療・自由診療のどちらも欠かせない、医療の両輪であると私たちは考えています。
患者様の日常と笑顔を取り戻すことが、私たちの使命なのです。

TMS治療の禁忌(治療を受けられない方)

Contraindications

以下に該当する方は、TMS治療を受けることができません。

  • 刺激部位に近接して金属が埋め込まれている(人工内耳、磁性体クリップ、深部脳刺激・迷走神経刺激などの刺激装置)
  • 心臓ペースメーカーを使用している

上記以外でも、身体の状態などによってTMS治療を受けられない場合があります。
詳しくは診察時にご相談ください。

TMS治療の副作用

Adverse effects

TMS治療は治療部位に直接的に作用するため、全身性の副作用はほとんどありません。
刺激部位の痛み・不快感などがみられることがありますが、治療を続けているうちに大半の人が慣れていきます。
最も重い副作用としては治療中のけいれん発作がありますが、これは0.1%未満の割合です。
なお、薬物治療では眠気や不眠、だるさ、下痢・便秘など、さまざまな副作用が出ます。TMS治療ではこういった副作用がほとんどありません。

当院の治療実績

Our results

当院のTMS治療では約8割の方が軽症化し、約6割の方が寛解(症状がほぼなくなること)しました(図1)。

図:当院のTMS治療で、83.6%が良くなり、59.1%が治りました。
図1治療30回時点でHAM-Dの点数が13点以下の方を「良くなった(軽症)」、7点以下の方を「治った(寛解)」としたときの割合。旧新宿ストレスクリニック本院(旧新宿メンタルクリニック アイランドタワー含む)2013年6月~2022年6月現在の3,194人を抽出した治療結果。

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