公認心理師って何?
ストレス社会の現代において精神的な問題は複雑かつ多様化し、それらへの対応が急務を要する事態になっています。
これまでの日本は、ストレス社会に関わらず、心理的な立場から支援を行う国家資格がありませんでした。
この国家資格制度により、公認心理師有資格者は、今後の更なる資質の向上や国民の心理的健康の保持促進を目的とします。
公認心理師とは
これまで、日本の心理職は臨床心理士や心理カウンセラーなどの民間資格のみでした。
近年、日本ではスマホやSNSなどの情報化が進み、便利さに溢れてきています。しかし、その一方では、ストレス社会と言われ、うつ病やうつ病による自殺の増加などが社会問題とされてきています。
そのうえ、アメリカなどの国では既にカウンセリングの活用が常用されている中、日本ではまだまだ心理的なカウンセリングや治療は抵抗感が根強いままです。
そこで、新たに専門職が必要と考え、平成29年9月15日に日本初の心理職の国家資格として、「公認心理師」制度が定められました。
公認心理師はどんなことをするの?
公認心理師は以下のように、「公認心理師法」により、業務内容が定められています。
第二条 この法律において「公認心理師」とは、第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。
- 一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
- 二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
- 三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
- 四 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。
「公認心理師の名称を用いて…」という記載から、公認心理師は名称独占ということになり、医師の業務独占*とは異なります。よって、臨床心理士同様、医師ではありません。
また、臨床心理士は公認心理師の資格を持っていない限り、公認心理師という名称を用いることはできません。
*国家資格は規制の種類により分けられています。
医師、看護師、診療放射線技師などが該当し、資格を持っている人だけが、独占的にその業務を行うことができます。名称独占は、資格を持っている人だけが、その名称を名乗ることができる資格です。
公認心理師と臨床心理士の違い
公認心理師と臨床心理士の違いとは、どのようなものか説明します。
まず、公認心理師は国家資格であり、臨床心理士の場合は民間資格になります。また、名称も公認心理師は“師”であり、臨床心理士は“士”です。これは、公認心理師と臨床心理士が別の資格であるという区別のためです。
では、仕事内容についてはどうでしょうか?
臨床心理士の仕事内容
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1.臨床心理査定(アセスメント)
面接や観察により、状況を把握したうえで心理検査を行い、その結果により必要な援助を検討します。
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2.心理カウンセリング
心理検査の結果を元に、カウンセリングや心理療法を行います。
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3.臨床心理学的地域援助
必要に応じて、生活環境(学校や家庭、職場等)の改善提案を行うときもあります。
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4.調査・研究活動
より多くの患者さんのサポートをするうえで、知識や技術を高めるために研究や調査を行います。
これらは、臨床心理士の4大業務ともいわれています。公認心理師は、臨床心理士の4大業務の内、1~3までは、ほぼ変わらない業務内容といわれています。
4番目については、公認心理師の場合、以下の通りです。
“心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。”
つまり、臨床心理士は、より専門性を高めていくことが業務に含まれます。公認心理師の場合は、教育及び情報の提供が業務に含まれています。
この4番目だけが、臨床心理士と公認心理師それぞれの「役割」と区別されています。
それ以外では、さほど変わりない業務に見えますが、情報発信が盛んな時代では、より的確で専門的な情報が必要とされていると考えます。
公認心理師になるには
公認心理師は、国家資格のため、受験資格にも一定の条件があります。
以下に例を挙げます。
特例措置に関しては、臨床心理士の有資格者が、実務経験として認められる主要5分野の施設、週1日以上の勤務を5年以上、公認心理師における業務を行っている現任者が対象となります。
実務経験として認められる主要5分野とは?
医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の5分野が特定の施設になります。
文部科学省及び厚生労働大臣が定めた施設に限ります。週1日以上の勤務を5年間は2017年9月(公認心理師法令施行)から2022年9月までに実務経験と現任者講習会を修了していることが必要です。仕事内容に関しては、公認心理師の業務1~3を満たしていることが受験資格となります。
このように、公認心理師になるには、より深い専門性や経験が求められます。
精神科・心療内科を選択する際にも、貴重な参考になると思います。
品川メンタルクリニックの
治療について
品川メンタルクリニックは、磁気刺激治療(TMS)の専門クリニックです。
薬に頼らない新しいうつ病治療を提供しています。
また、医師による問診も医師の主観だけではなく、光トポグラフィー検査を用いて行いますので、より的確な診断が可能です。
光トポグラフィー検査とは?
光トポグラフィー検査は安全な近赤外光で頭部の血流を測定して、健常、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、統合失調症の4つパターンをそれぞれ判別する厚生労働省認可の検査です。
検査結果がグラフデータで出てくるので、客観的な視点でご自身の状態が理解しやすくなりました。従来は、医師の主観のみで診断されたうつ病は、誤診も多かったといわれています。誤診により、なかなか良くならない方も少なくはありません。
まずは、ご自身の今の状態を把握するところから始めてみましょう。
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磁気刺激治療(TMS)とは?
磁気刺激治療(TMS)は副作用がほとんどなく、心身への影響も少ない治療法ですので、1日も早いうつ病からの回復が期待できます。
短期間でうつ病から回復したい方、抗うつ薬治療に抵抗がある方、都合の良い時に治療を受けたい方などに向いている治療法です。
また、車の運転をよくされる方は、抗うつ薬服用直後は運転を避けるか注意する必要があります。磁気刺激治療(TMS)であれば、治療直後に運転が可能です。
このように、車の運転をよくされる方にとってもまさに画期的な治療法です。
薬に頼らない新しいうつ病治療で1日も早い回復を目指していきましょう。
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磁気刺激治療(TMS)は、会社員の方を始め、高齢者、受験ストレスを抱えた学生、妊娠中の方など幅広い層に対応可能です。現在、他の治療を受けている方でも、並行しての治療も可能です。
うつ病は専門的な知識が必要です。品川メンタルクリニックでは、医師をはじめ、医療スタッフがサポートします。
患者さんもその患者さんを支える方たちも、専門家からの適切なアドバイスを受けた上で、治療に取り組むようにしていきましょう。
大切な人生をうつ病という病に奪われないために、できることから一緒に始めていきましょう。いつでもお気軽にご相談ください。
品川メンタルクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。